精神疾患があってもタクシードライバーになれる?【2026年最新版】不採用基準とリアルを完全解説
結論:寛解・安定していて、運転に影響しない服薬内容で、主治医の就労OKが出ていれば採用の可能性はあります。
注意:発作頻度/強い眠気などの副作用/直近の入院や急性期は慎重に判断されやすいです。
「うつ病の既往歴があるけど、タクシー運転手になれるのだろうか」「パニック障害の薬を飲んでいるが、採用してもらえる会社はあるか」——そんな不安を抱えながら、この記事にたどり着いた方は多いはずです。
結論から言えば、精神疾患の「診断名」だけで採否が決まるわけではありません。重要なのは現在の状態・症状の安定度・服薬状況です。このページでは、2026年現在の採用実態・健康診断の内容・面接対策・会社選びのポイントまで、知っておくべきことをすべて解説します。
タクシー業界への転職を具体的に検討している方は、タクシージョブ全国版のトップページも合わせてご覧ください。業界全体の採用事情や会社選びのノウハウを網羅しています。
■ 結論:診断名よりも「現在の状態」が重要
タクシー運転手になるためには、二種免許の取得と、タクシー会社が実施する採用選考(健康診断・面接など)の通過が必要です。精神疾患に関しては、道路交通法上「安全な運転に必要な認知・予測・判断・操作に支障があるおそれがある状態」などに該当する場合、免許の取得・保持に影響する可能性があります。ただしこれは、診断名があること=直ちに該当する、ではありません。
実際、タクシー会社の採用担当者が見るのは次の3点です。
- 症状が現在安定しているか(寛解・コントロール状態にあるか)
- 服薬中の薬が運転に影響を与えるものでないか
- 主治医が就労を認めているか
この3点をクリアできていれば、採用に至るケースは珍しくありません。むしろ「精神疾患の経験がある人は繊細で丁寧な接客ができる」と評価する管理職も業界内に増えています。
■ 不採用になりやすいケース
正直に伝えておきます。以下のような状態では、採用は難しいのが現実です。
幻覚・妄想がある
統合失調症などに伴う活発な幻覚・妄想症状がある状態では、道路交通法上の「安全な運転に必要な能力を欠く状態」に該当する可能性が高く、採用はほぼ困難です。これは差別ではなく、乗客・歩行者・本人の安全を守るための基準です。症状が長期間安定し、主治医が就労を許可できる状態になれば、改めてチャレンジすることは可能です。
重度の躁状態(双極性障害の躁期)
躁状態にあると、判断力・衝動制御に影響が出るため、運転業務は非常に危険です。双極性障害(躁うつ病)の方でも、長期間の安定期が続いていて薬でコントロールできている場合は採用に至るケースもあります。しかし躁期・混合期にある状態では採用審査を通過することは難しいでしょう。
服薬によって運転が制限されている
眠気・ふらつき・判断力低下などの副作用が明記されている薬を服用している場合、主治医が「運転不可」と判断することがあります。特に強いベンゾジアゼピン系薬・抗精神病薬の一部・一部の睡眠薬などは注意が必要です。服薬内容については必ず主治医に「タクシー運転手として日中・夜間を問わず長時間運転できるか」を具体的に確認してください。
■ なれる可能性があるケース
以下の状態にある方は、採用される可能性が十分にあります。実際に現役で活躍しているドライバーも存在します。
うつ病(寛解状態)
うつ病は日本人の約15人に1人が経験するといわれる、非常に一般的な疾患です。適切な治療を経て寛解状態(症状がほぼなくなった状態)にある場合、タクシー業務に支障はありません。寛解後に転職活動を始め、現在も問題なくドライバーを続けている方は多くいます。「いつから寛解しているか」「再発歴がないか」を具体的に説明できるよう準備しておくと面接に強くなります。
適応障害
特定のストレス環境(前職の職場環境など)が原因で発症する適応障害は、その環境から離れることで症状が改善するケースが多い疾患です。転職によって環境が変わることで回復した方がタクシー業界に入るパターンは実際に多く、採用側も比較的理解があります。
不安障害
全般性不安障害や社交不安障害などは、薬物療法・認知行動療法で症状をコントロールしている方であれば就労できるケースもあります(個別判断)。接客業であるタクシーはやや不安に感じる方もいますが、個人の乗客との1対1の対話という特性上、「大人数の前でのスピーチ」などの状況がない分、むしろ働きやすいと感じる方もいます。
パニック障害(コントロールできている)
パニック障害は適切な治療でコントロールできている場合、日常生活や就労に支障がない状態になります。ただし運転中にパニック発作が起きると重大事故につながるリスクがあるため、採用側は慎重に審査します。「最後に発作が起きたのはいつか」「現在はどの程度の頻度か」を具体的に伝えられるようにしておくと採用担当者の不安を和らげられます。
精神疾患以外の健康面の要件については、タクシージョブ全国版のタクシー運転手になれない病気はどんなの? もご参照ください。
■ 健康診断で見られるポイント
タクシー運転手として採用される際には、道路交通法・タクシー適正化新法に基づく健康診断が実施されます。精神疾患に関連して特に注意が必要な項目を整理します。
問診票への記入
問診票には「精神疾患・神経疾患の既往歴があるか」「現在服薬中の薬があるか」といった項目があります。ここでの虚偽記載は後に発覚した場合、解雇・免許取消のリスクがあります。正直に記載したうえで、症状が安定している旨を説明できる準備をしておくことが最善です。
医師との面談
健康診断では医師との口頭確認が行われます。「現在の症状の程度」「服薬内容」「主治医の就労許可の有無」が主な確認事項です。主治医に「就労可能である」旨の診断書・意見書を書いてもらい持参すると、医師の判断をサポートできます。
精神科・心療内科への照会
健康診断の場でいきなり精神科受診を求められることは通常ありませんが、問診の内容によっては「かかりつけ医の意見書提出」を求められることがあります。事前に主治医と相談しておくとスムーズです。
あわせて、【2026年最新版】タクシー運転手になれない病気はどんなの?採用基準と対策を徹底解説も読むと、準備すべきポイントが整理できます。
■ 面接で聞かれること
採用面接では精神疾患に関して直接聞かれる場合があります。プライバシーへの配慮から聞かれない会社もありますが、健康診断の問診票に記載した内容をもとに確認されるケースが多いです。
よく聞かれる質問と、採用担当者が納得しやすい答え方の例を紹介します。
「いつ頃から、どんな状態でしたか?」
発症の時期・原因(可能な範囲で)・現在の状態を時系列で簡潔に伝えましょう。「前職のプレッシャーで5年前にうつ病と診断されましたが、2年前から寛解しており、現在は通院も月1回のみです」のように具体性があると信頼感が増します。
「現在も薬を飲んでいますか?」
服薬している場合は正直に答えたうえで、「眠気などの副作用はなく、主治医からも運転業務は問題ないと言われています」と補足できると安心感を与えられます。
「再発した場合はどうしますか?」
「体調の変化があった場合はすぐに申し出て、医師に相談します。無理をして勤務を続けることはしません」という答えが誠実で好印象です。
面接では「現在の状態」と「再発時の対応」を具体的に話せると安心感につながります。事前に話す内容をメモして整理しておきましょう。
■ 実際の現役ドライバーの声
以下は、業界関係者への取材や公開情報をもとにまとめた、精神疾患経験者のリアルな声です(個人を特定できない形で紹介しています)。
Aさん(50代男性・うつ病寛解後にタクシー転職)
「前職は営業職でプレッシャーが強く、40代でうつになりました。3年の治療を経て寛解し、転職先を探す中でタクシー会社を受けました。健康診断でも正直に話し、主治医の一言コメントを持参したら、あっさり採用してもらえました。今は個人のペースで働けるのが合っていて、精神的にも安定しています」
Bさん(40代男性・パニック障害のコントロール後に転職)
「電車に乗れないほどひどい時期もありましたが、薬と認知行動療法で2年かけて改善しました。タクシーは自分が運転するので、逆に不安感が少ないんです。発作が最後に起きたのが3年前だと面接で伝えたら、特に問題なく採用されました」
Cさん(30代女性・適応障害からの転職)
「前の会社でハラスメントにあって適応障害と診断されました。退職して半年で回復し、タクシードライバーという選択肢を提案してくれたのが担当の転職エージェントでした。今は女性乗務員として働いていますが、一人の時間も多いし、気楽でむしろ自分に合っています」
精神疾患の経験者であっても、自分に合った働き方を見つけることでイキイキと活躍しているドライバーが実際に存在します。重要なのは「自分の状態を正確に把握し、正直に伝えること」です。
■ 不安な人のための会社選び
精神疾患の既往がある方がタクシー会社を選ぶ際には、「採用してもらえるかどうか」だけでなく、「入社後も安心して働き続けられる環境か」が非常に重要です。以下のポイントを会社選びの基準にしてください。
固定給比率が高い会社を選ぶ
完全歩合制の会社は売上プレッシャーが高く、精神的な負荷になりやすいです。固定給(基本給)が一定以上確保されている会社を選ぶことで、売上が少ない日でも収入が安定し、焦りからくるストレスを減らせます。
昼日勤専門・シフト選択が可能な会社
隔日勤務(20時間前後の連続勤務)は体への負担が大きく、精神状態の安定に影響することがあります。昼日勤専門の求人や、シフトの種類が豊富な会社を選ぶと、自分の体調に合った働き方がしやすくなります。
研修・フォロー体制が充実している会社
新入乗務員へのサポートが手厚い会社は、管理職のコミュニケーション能力が高く、悩みを相談しやすい環境にある傾向があります。「研修期間は何ヶ月か」「乗務後にフィードバックがあるか」などを事前に確認しましょう。
口コミサイト・事前見学で雰囲気を確認する
転職会議・OpenWorkなどの口コミサイトで「人間関係」「上司の対応」のレビューを確認しましょう。また、面接前の会社見学を申し込み、実際の職場の雰囲気を肌で感じることをおすすめします。
転職エージェントを活用する
「健康状態に不安があっても受け入れてくれる会社を探したい」という希望は、直接会社に言いにくいですよね。タクシー専門の転職エージェントであれば、企業側の採用方針・受け入れ実績を把握しており、あなたの状況に合った会社を非公開求人から紹介してもらえます。
タクシージョブ全国版では、全国のタクシー会社の求人情報と転職エージェントの比較情報を掲載しています。ぜひ会社選びの参考にしてください。
まとめ
「精神疾患があるとタクシー運転手になれない」というのは誤解です。2026年現在、多くのタクシー会社は診断名よりも「現在の状態」で採否を判断しています。症状が安定・寛解しており、服薬が運転に影響しない範囲で、主治医が就労を許可しているのであれば、採用の可能性は十分あります。
大切なのは、自分の状態を正確に把握し、正直に・具体的に伝えること。そして自分の状態に合った会社・シフト・働き方を選ぶことです。
タクシー業界への転職を検討している方は、ぜひタクシージョブ全国版で求人情報・会社選びのガイドをチェックしてみてください。あなたの転職を全力でサポートします。
