この記事の3行まとめ
- 2026年時点では、一般の人が日本で自動運転タクシーを呼んで乗れる段階ではない。東京都心・横浜などでセーフティドライバー同乗の実証運行が中心。
- 法律は2023年4月にレベル4を解禁済み。Waymo×日本交通×GOが東京都心7区で走行テスト、日産が横浜で実証、ティアフォー×newmoも展開。
- 一般客が有償で乗れる本格サービスは2020年代後半以降が現実的。政府目標は2027年度に全国100か所以上での無人移動サービス実装。ドライバーの仕事が当面で消える可能性は低い。
「自動運転タクシーって、日本ではいつから乗れるの?」——ニュースで見かける機会は増えましたが、「実証実験」と「一般の人が普通に乗れる」の間にはまだ距離があります。この記事は、2026年時点の事実だけを使って、日本の自動運転タクシーの現在地を時系列で整理します。将来ドライバーの仕事がどうなるかという論点は、この記事では深追いせず、専門の関連記事にリンクします。

結論:2026年は「実証から日常へ」の入口。一般利用はまだ先
先に結論です。2026年時点で、東京や横浜など一部エリアで自動運転車の走行を見かけることはあっても、スマホで呼んで、運転席に誰もいない車が来て、目的地まで運んでくれる——という日常的な利用はまだできません。現在動いているのは、安全確認の担当者(セーフティドライバー)が乗った状態での走行データ収集や、限定エリアでの実証運行が中心です。
前提:自動運転の「レベル4」で何が変わるのか
自動運転はレベル0〜5で分類されます。タクシーで焦点になるのはレベル4です。
| レベル | 内容 | 運転席の人 |
|---|---|---|
| レベル2 | システムが運転を支援。責任は運転者にある | 必要(監視) |
| レベル3 | 条件付きでシステムが運転。緊急時は人が対応 | 必要(待機) |
| レベル4 | 決められた条件の範囲内ではシステムが全運転を担う | 不要(エリア内) |
| レベル5 | あらゆる条件で完全自動 | 不要 |
日本では2023年4月施行の改正道路交通法で、運転者なしのレベル4公道運行が許可制で法的に解禁されました。つまり「法律で禁止されているからできない」段階はすでに終わっており、いまは技術の熟成・エリアの拡大・住民合意・採算性という実装フェーズにあります。
【時系列】日本の自動運転タクシー ロードマップ
- 2023年4月:改正道路交通法が施行。運転者なしのレベル4公道運行が許可制で解禁。
- 2024年:米Waymoがタクシー大手・日本交通、配車アプリ「GO」と戦略的パートナーシップを締結。
- 2025年4月:Waymoが東京都心7区(港・新宿・渋谷・千代田・中央・品川・江東)で公道走行テストを開始(セーフティドライバー同乗の地図化・挙動調整フェーズ)。
- 2025〜2026年度:日産が横浜(みなとみらい・桜木町・関内など)で最大20台規模の実証。ティアフォーは東京お台場での実証やnewmoとの協業を進め、全国23か所で実証実験。
- 2025年度(政府目標):全国50か所での無人自動運転移動サービス実装。
- 2026年3月:Waymoが東京で説明会を開催。世界20以上の都市でライドヘイリング事業の初期準備を進めると表明。
- 2026年後半(予定):Uber・Wayve・日産連合が東京で試験運行を開始予定(日産リーフベース、セーフティドライバー同乗、Uberアプリで利用)。
- 2027年度(目標):全国100か所以上での無人自動運転移動サービス実装。日産は3〜4市町村で数十台規模の遠隔監視レベル4サービス開始を目標。
- 2030年度(目標):バス・タクシー・トラックを含め、無人自動運転サービスを1万台規模へ拡大。
主要プレイヤーの現在地(2026年)
Waymo × 日本交通 × GO|東京都心
米Googleの兄弟会社Waymoが、国内タクシー大手の日本交通、配車アプリGOと連携。2025年4月から東京都心7区で公道走行テストを実施しています。車両の管理・オペレーションは日本交通が担い、配車の受け皿としてGOが想定されています。現段階はセーフティドライバー同乗で、有償の一般提供時期は公表されていません。
日産|横浜
横浜市中心部で実証を進め、2027年度に3〜4市町村で数十台規模の遠隔監視レベル4サービス開始を目標としています。自動車メーカー自身がモビリティサービスの運営に踏み込むケースです。
ティアフォー × newmo|東京お台場ほか
国産自動運転ソフトウェアのティアフォーが、タクシー配車スタートアップのnewmoと協業。2025年時点で全国23か所で実証実験を行っており、既存タクシー事業者と組んで社会実装を狙う「日本型」のアプローチです。
Uber × Wayve × 日産|東京(2026年後半予定)
配車のUber、英国の自動運転AIのWayve、車両の日産による連合。2026年後半に東京で試験運行を開始する予定で、日産リーフをベースにセーフティドライバー同乗、Uberアプリから利用できる形が想定されています。
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比較のために海外の状況を押さえておきます。米国ではWaymoがサンフランシスコ・フェニックス・ロサンゼルスなどで運転席無人の有償サービスを商用運行しており、中国でも百度の「Apollo Go(蘿蔔快跑)」が武漢などで無人運行を行っています。日本はこれらより数年遅れた実証段階です。
「いつから乗れる」の現実的な見通し
- 2026年:東京都心・横浜など特定エリアで実証運行を見かける段階。一般利用は不可、または応募制の体験。
- 2027〜2028年ごろ:都市の限定エリアで、条件付き・少数台数の有償サービスが始まる可能性。エリア外・悪天候・イレギュラー時は対象外。
- 2020年代後半〜2030年:対象エリアと台数が段階的に拡大。ただし全国の生活の足を置き換える規模には至らない見込み。
つまり、「明日から街のタクシーが全部無人になる」わけではなく、対象エリアが都市の一部から少しずつ広がっていく——というのが2026年時点の実像です。
タクシー運転手・転職を考える人にとっての意味
この記事はスケジュールの整理が目的なので、影響の評価は関連記事に譲ります。ポイントだけ言えば、実用化は都市の限定エリアから段階的に進むため、2020年代のうちに全国のドライバーの仕事が置き換わる可能性は低いと考えられます。地方・郊外・悪天候・観光対応など「人の判断」が必要な場面は長く残り、当面はむしろドライバー不足のほうが深刻です。運賃改定も各地で進行中で、転職環境としては追い風が続いています。
自動運転タクシー「いつから」に関するよくある質問(FAQ)
Q. 日本で自動運転タクシーにいつから乗れますか?
2026年時点では、一般の人が日常的に自動運転タクシーを呼んで乗れる段階ではありません。東京都心や横浜などで、セーフティドライバーが同乗した状態の実証運行が中心です。政府は2027年度に全国100か所以上での無人自動運転移動サービス実装を目標に掲げており、都市部の限定エリアで一般客が有償で乗れるサービスが本格化するのは2020年代後半以降が現実的な見通しです。
Q. 自動運転タクシーの「レベル4」とは何ですか?
レベル4は、決められた条件(エリア・速度・天候など)の範囲内であれば、システムがすべての運転を行い、運転席に人が乗っていなくてもよい段階です。日本では2023年4月施行の改正道路交通法で、運転者なしのレベル4公道運行が許可制で法的に解禁されました。現在の東京都心の実証の多くは、安全確認のためセーフティドライバーが同乗するレベル2相当の走行データ収集フェーズです。
Q. 日本ではどの都市・どの事業者が実証していますか?
米Waymoがタクシー大手の日本交通、配車アプリ『GO』と組み、2025年4月から東京都心7区(港・新宿・渋谷・千代田・中央・品川・江東)で公道走行テストを行っています。日産は横浜(みなとみらい・桜木町・関内など)で実証を進め、2027年度の遠隔監視レベル4サービス開始を目標にしています。ティアフォーは東京お台場での実証やnewmoとの協業を進め、2025年時点で全国23か所で実証実験を実施しています。
Q. 海外ではもう自動運転タクシーは実用化されていますか?
米国ではWaymoがサンフランシスコ、フェニックス、ロサンゼルスなどで運転席無人の有償サービスを商用運行しています。中国でも百度の『Apollo Go(蘿蔔快跑)』が武漢などで無人運行を行っています。日本はこれらより数年遅れており、2026年時点では実証段階です。国土や交通量、法制度、住民合意の進め方の違いから、海外の展開速度がそのまま日本に当てはまるわけではありません。
Q. 自動運転が普及したらタクシー運転手の仕事はなくなりますか?
少なくとも2020年代のうちに全国のタクシー運転手の仕事が置き換わる可能性は低いと考えられます。実用化は都市の限定エリアから段階的に進み、地方・郊外・悪天候・イレギュラー対応では人の運転が長く必要とされます。むしろ当面はドライバー不足のほうが深刻で、運賃改定も各地で進行中です。詳しくは関連記事『自動運転でタクシー運転手は消えるのか?』で解説しています。
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日本の自動運転タクシーは、2023年に法律の壁が外れ、2025〜2026年に東京都心・横浜などで実証が本格化しました。ただし、一般の人が有償で日常的に乗れるサービスは2020年代後半以降が現実的で、対象エリアも都市の一部から少しずつ広がる形です。政府目標(2027年度100か所、2030年度1万台規模)は前後する可能性があります。ドライバーの仕事が当面で消える可能性は低く、転職環境はむしろ人手不足と運賃改定で追い風が続いています。影響の詳細は関連記事をご確認ください。
※本記事は、改正道路交通法および各社・政府の公表資料・報道にもとづく2026年9月時点の情報です。実証の実施エリア・時期・台数、政府や各社の目標年度は今後変更される可能性があります。「目標」は実施を約束するものではありません。最新の状況は各社および国土交通省・警察庁・デジタル庁等の公式発表でご確認ください。最終更新日:2026年9月6日
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